この記事をかんたんに書くと…
- IIJmioは月に2~3回のちょこちょこ設備増強で通信の安定性を保っている
- 家族でMNPをする際には契約の名義やタイミングに注意が必要
- 災害対策に多重化が行われており万が一の際にもネットワークを確保
2017年1月30日に飯田橋で行われた、格安SIMの「IIJmio」のセミナー(勉強会)に行ってきました!このセミナーでは、IIJmioの生の声を聴くことができます。
セットで扱っているスマホの実機にも触れることができました。
今回は、その中でもIIJmioの家族向けサービスやMNPをする際の注意点、災害対策などが、とても興味深かったので、とりあげてみたいと思います。
目次
IIJmioの安定性はチョコチョコ設備増強にあり
格安SIMは、どの会社もだいたいDocomoの回線を借りて提供されているので、エリアや通信の品質は変わりません。異なることと言えば、借りている量(帯域)が異なる為、ネットの速度が各社で異なります。
ただ、私もIIJmioを利用していますが、かなり安定していると思います。
その理由は、IIJmioが設備増強のポリシーにありました。
上図の右側のように、IIJmioでは月に2~3回くらいの割合で、ちょこちょこと設備増強をおこなっているようです。これにより、まとめて増強するよりも、常に安定して速度が出るという状態が持続できているのです。
低速でもバースト転送機能でネット閲覧くらいなら問題なし
また、高速通信のONとOFFを切り替えることで、通信量の節約もできます。高速通信をOFFにした際には低速(200kbps)に速度制限されるのですが、その場合でもバースト転送機能というもので、通信が始まる最初だけ高速で通信することができます。
これにより、高速通信がOFFの状態でも、LINEやメールのやりとりはもちろんですが、ネットの閲覧も意外に苦になりません。その為、動画を閲覧するような用途でなければ、最低プランの月3GB(月額900円)でも、結構大丈夫だったりします。
IIJmioのデータによると、6割が6GBプラン(ライトスタートプラン)の申し込みになっているそうです。みなさん、結構たくさんの容量を使っていますね(^^)
ただ、それだけの理由だけではないかもしれません。
IIJmioでは、全プランで容量のシェアができるため、家族でシェアをして使っている可能性もあるからです。
IIJmioでは全プランでシェアができる
ほとんどの格安SIMでは、容量の大きいプランしかシェアできなかったりします。以前は、IIJmioも容量の大きいプランしかシェアできなかったのですが、最近では、全プランでシェアができるようになりました。
これにより、「電話の利用がメイン」というような場合でも、以下のような安い使い方もできるのです。
【2人で通話メインで安く利用】
・3GB(ミニマムスタートプラン) 月額1,600円
・追加SIM利用量 月額400円
・音声通話機能付帯料 月額700円
合計 月額2,700円
1人あたり月に1.5GB利用できて月額1,350円でスマホを利用できるということになります。さらに家族間で電話を軽くしたいこともありますよね。そんな時には、通話定額サービスをつけることで、家族間であれば10分以内の通話が月額600円で無料になります。
その為、月額1,950円で3分以内の通話(家族間は10分)が無料になり、月に1.5GB利用できるという使い方になります。
家族間の通話やシェアがお得
上記は、シェアをする場合の安いプランになりますが、普通に利用する場合でも割安で利用ですることができます。IIJmioの音声定額は2種類用意されています。
特長としては、家族間の無料通話分の時間が長いということにあります。
他の格安SIMでは家族間であろうと、5分以内の通話が無料というかたちになります。家族間の通話時間が長くなるサービスは、今のところIIJmioだけになります。これは、かなり嬉しいですよね。
>> 月830円で30分以内の家族間通話が無料!格安SIM「IIJmio」の通話定額
ただ先日(2017年1月30日)、格安SIMの「OCN モバイル ONE」が、月額850円で5分以内の通話が無料だったところを、価格据え置きで10分以内の通話が無料にしてきました。これにより、IIJmioも、どのように動いてくるかが気になるところです。昨日のセミナーの段階では、まだ追従する予定はなさそうでした。
>> 月額850円で10分以内の通話が無料になる音声定額が登場!
MNPする際の注意点
そして、MNPをする際の注意点がとても参考になりました。
IIJmioで家族間の割引のサービスを受ける場合、同一回線である必要があります。その為、IIJmioでは名義を一つにまとめる必要があります。例えば以下のような場合。
【ドコモ】
お父さんスマホ(お父さん名義)
お母さんスマホ(お母さん名義)
↓
【IIJmio】
お父さんスマホ(お父さん名義)
お母さんスマホ(お父さん名義)
上記の場合、お母さんスマホの名義をお父さん名義にしなければならない為、MNPが出来ないことになってしまいます。その為、まずはドコモでお母さんスマホの名義を「お父さん」に変更します。このように名義を揃えてから、IIJmioにMNPすることになります。ちょっと面倒ですね。
ファミリーシェアプラン以外でシェアする場合の注意点
そして、もう一つの注意点は、ファミリーシェアプラン(10GB)以外のプランでシェアする場合です。ファミリーシェアプランの場合は、同時に3枚のSIMを契約することが出来るのですが、それ以外のプランの場合「追加SIM」という扱いになってしまいます。
追加SIMの場合、まずはメインのSIMの契約が正式に完了してからでないと、追加SIMの申し込みができない為、家族揃って同時に契約ができないということになります。
その為、まず1回線目の契約が正式に完了するまで1~2週間かかったとして、他の家族で利用する予定回線は、そこからさらに1~2週間かかってしまいます。合計で2週間~4週間は見ておきましょう。
ミニマムスタートプラン(3GB)やライトスタートプラン(6GB)でシェアを考えている方や、ファミリシェアプラン(10GB)で4人以上でシェアを考えている場合には、MNP予約番号の有効期限などもあるので注意が必要ですね。
ネットワークの多重化により災害時にもネットワークを確保
あとは、災害時の対策がなるほど、と言ったところでした。
ドコモなどのキャリアとのネットワークを、東西で多重化しているとのことでした。これにより万が一、東日本で災害が起きた場合でも、西日本のネットワークを利用できることになり、全く利用できなくなってしまうことがないそうです。
多重化には、それなりの費用がかかるそうで、このような対策を行っている格安SIMは、ほとんどないとのことでした。確かにこのような設備の話は前面に出ることがないので、あまり知られていない話ではありますよね。そのような意味で、IIJmioに安心感が持てました(^^)
まとめ
その他の質問で、ソフトバンクのキャリアを扱う予定についてふれましたが、「扱うメリットがあまりないので扱う予定はない」とのことでした。auのSIMを扱い始めて、マルチキャリアを目指しているなら、ソフトバンクも扱えば良いのに。。。とは思いましたが、あまりメリットがないのでしょうかね。
>> 家族4人で年間192,000円も節約?!auスマホが使える格安SIMの料金を比較
また、iPhoneのセット端末としての扱いも難しいようですね。なかなかAppleが厳しいようです。ただ、同じ格安SIMのBIGLOBE SIMが、iPhone 6やiPhone SEのメーカー整備品の扱いをしていることから、IIJmioでも同じように扱う可能性もあるのではないでしょうか。